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『藤沢周平  ―負を生きる物語』


<戦争嫌い、熱狂嫌い、流行嫌い。>


■ 第15回(2002年度)尾崎秀樹記念・大衆文学研究賞(評論・伝記部門)受賞作品

■ 集英社新書 (680円+税)

■ 2002年1月

■ 238ページ

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   <紹介文>

藤沢周平の魅力とは何か。武家もの、市井もの、浪人もの、捕物ものそれぞれに、人と時代を見る目の確かさ、深く強く描く抜群の小説技法があげられる。著者は、戦争嫌い、熱狂嫌い、流行嫌いの藤沢周平に「班時代的な憤怒」を読み取り、「荒涼としてなつかしい物語世界を旅する悦び」を語る。「世界は悦びや愉しみや安心よりも、わずかに悲しみや苦悩や不安が多いと感じる」人間に自分を重ね、作品にふれて「これでしばらく生きていける」とつぶやく。清新な藤沢ワールド・ガイドブック。




   <目次>

はじめに

1 藤沢周平、その魅力の源泉 ――荒涼としたなつかしさ

2 負を生きる物語、その魅力の源泉
           ――誰か一人は悲しまなければならない

第一部 負を生きる物語のほうへ

1 兄にかわって、ひと言言うべきことがある
                    ――武家ものと市井もの

2 よみがえる記憶に ――市井もの一

3 「泣かない女」の系譜 ――市井もの二

4 「剣」による切断 ――武家もの一

5 「だらしない、弱い男」のほうへ ――武家もの二

6 ユーモラスで明るい「連載」 ――浪人もの他

7 暗さを生きる ――捕物もの

第二部 藤沢周平のほうへ 同時代作家と藤沢周平

1 三枚の写真から ――暗転また暗転の後に

2 藤沢周平の誕生 ――反時代的な憤怒がそそぎこまれた

3 時代小説の暗い輝き ――もう一つの現代小説

あとがき ――藤沢周平、これでしばらくいきていける

本書でとりあげた藤沢周平作品リスト


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