はじめに
1 藤沢周平、その魅力の源泉 ――荒涼としたなつかしさ
2 負を生きる物語、その魅力の源泉
――誰か一人は悲しまなければならない
第一部 負を生きる物語のほうへ
1 兄にかわって、ひと言言うべきことがある
――武家ものと市井もの
2 よみがえる記憶に ――市井もの一
3 「泣かない女」の系譜 ――市井もの二
4 「剣」による切断 ――武家もの一
5 「だらしない、弱い男」のほうへ ――武家もの二
6 ユーモラスで明るい「連載」 ――浪人もの他
7 暗さを生きる ――捕物もの
第二部 藤沢周平のほうへ 同時代作家と藤沢周平
1 三枚の写真から ――暗転また暗転の後に
2 藤沢周平の誕生 ――反時代的な憤怒がそそぎこまれた
3 時代小説の暗い輝き ――もう一つの現代小説
あとがき ――藤沢周平、これでしばらくいきていける
本書でとりあげた藤沢周平作品リスト