いつのまにか
気がつくと、5月の連休も終わり。
教員の4月は「瞬間」に等しいことを、今年も痛感します。
ただし、この間、原稿はしっかり書きました。
「破戒」論、梁石日論、在日朝鮮人文学論、松本清張論、「男たちの大和」(ああ、いやだ)論、それから、時代小説をめぐる連載を三本、演劇評、福田善之との対談、など。
単行本一冊半ぐらいの枚数になりますが、書下ろしはまったくすすまず、すみません、Mさん、Kさん。
なのに企画は、うそのように舞い込み、現在、文庫三冊、新書二冊、単行本三冊になってしまいました。
ええい、といつもの、小さな破裂から、数日、本当にひさしぶりに、ホッブス、スピノザ、ルソーを読み耽りました。もちろん、リヴァイアサン、国家論、社会契約論です。
昔ひいた傍線とはまったくかさならない部分に赤いマーカーを引き、そこにぼくじしんの関心の変化と、時代の関心の変化をよみとらないわけにはいきませんでした。
いったい、なんというところにきてしまったのだろう……。